マスターの独り言(31) 旧友新会

 最初、店名の 『拓郎age』 のヘッドに「旧友再会フォーエバーヤング」を持ってきて、「旧友再会フォーエバーヤング・拓郎age」 にしようかと思うくらいこの言葉に愛着がありました。しかし、なにげに渡したメモの通りに看板の製作会社が 「ワシらのフォーク村・拓郎age」 で作業を進めたので 「まっ、これもいいか」 ということで件(くだん)の店名になったという経緯があります。

 さて、やはり最初に予見したような出来事がありました。初めて店に来たとき、「どこかで見た顔だよなぁ」 と思いながらどうにも確信が持てない。それからも何度か来ていただいていたのですが、結局お互いに確認には至りませんでした。あるとき、聞こえてくる会話の中に、僕と少なからずとも因縁のある人物の名前が出てきたので、次の機会に思い切って尋ねたところ、案の定です。クラスは違えど高校の同窓生だったのです。これは旧友再会と言っても、40年近い歳月を経て初めて言葉を交わしたのだからなんと表現すればいいのだろう? しかしそうは言っても旧友再会には違いないのです。 「今度〇〇を連れてくるよ」 「△△に連絡しておくよ」 会話がはずみました。

 僕は思うのです。これは旧友再会でなくて旧友新会だ、と。これもまた出会いの一つの形です。店をやってよかったな、と思える瞬間でもありました。それにしても皆さん、偉くなっておられる。それにひきかえ・・・。