マスターの独り言(44)僕はド素人

 8月26日、昨日ですが、無事に 「井上ともやすライブ」 が終了しました。なにしろ初めてのプロのライブですから何か粗相があっては大変、と危惧していたのですが、僕の音響に関するド素人ぶりが白日のもとに晒されたという以外に特に問題はなかったように思います(いや、それこそ由々しき大問題だ)。

 いったいどんなふうにド素人だったか、というとマイクロフォンをミキサーに繋ぐ場面でした。 「ボーカルマイクとギターマイクのバランスが悪いね」 と 井上さん。 「どうしましょうかねぇ」 と僕。 「ギターマイクがライン取りだからですね。マスター、キャノンシールドないですか?」 「・・・」 「ここに差し込むケーブルです」 「・・・?、ちょっと買ってきますね」 「キャノンシールドですよ」 と井上さんが念をおす。 店の人に尋ねるとすぐに売り場に案内してくれました。しかしパッケージのどこを見てもキャノンの文字がないのです。それどころか hitachi の文字が目に映る。「拓郎age」 に戻るや 「日立ですけどキャノンです、井上さん」。 「・・・」。 とまぁ、こんな次第です。

 その後の打ち上げ。 「こんなマスターで店、やっていけるのか、正直、あのとき心配になりました」 と井上さん。さもありなん。僕自身がよく11ヶ月、やってこれたな、と思っているのですから。 そして井上さん、こんなふうにフォローしてくれました。 「拓郎ageって、マスターの熱い思い入れで成り立っているんですね」。 「そ、そうなんですよ、井上さん、僕の武器はそれだけなんですよ」。 かくて打ち上げの一夜は更ける・・・。