マスターの独り言(73)風謳久明神

「風謳久」 と書いて 「フォーク」 と読みます。 

 当初 「年越しナイト」 のアトラクションの一つに、カウントダウンを終えた後、善光寺に繰り出して初詣、というのがあったのですが、さすがに寒さ厳しき折、徒歩20分超は、おじさんたちにはキツイだろう、ということで、その代わりに店の中に神棚を設置してお参りすることになりました。どうせなら独自の名前をつけよう、ということで命名されたのが、「風謳久大明神」 です。 すなわち 「フォーク大明神」 というわけです。

 拓郎さんの歌には 「風」 という言葉が頻繁に出てきます。それから何と言っても、ボブ・ディランの 「風に吹かれて」 はフォークの代名詞のようなものです。 「謳」 は 「青春を謳歌する」 の 「謳」 です。 「久」 は 「長い間」 という意味です。ずっと長い間いく久しく風を讃える、という意味ですが、同時に拓郎さんへの尽きぬ敬慕の念を表しています。神棚の中央に鎮座しているのは、拓郎さんを模した 「フォークの神様」 です。これは紙ねんどで作りました。 左右のお札はそれぞれ 「拓郎共我人生有」、拓郎さんと共に僕の人生があります、と、「愛器義武存楽有」、愛器のギブソンで音楽を奏でます、というものです。

 昔から 「俺の宗教は拓郎教だ」 と言ってきた僕です。そして今や拓郎さんで生計を立てている身です。商売繁盛というより (もちろん商売繁盛にこしたことはありませんが) 、こうして 「拓郎age」 などという大それた名前のフォーク酒場で生きていることに感謝したい、そんな思いの 「風謳久大明神」 です。