人生を語らず(19) 奇跡、再び

 日曜日の奇跡、再びです。 フォークの市を1週間後に控え、弦の張り換えに店に行ったわけですが、不器用な僕は、1台張り換えるのに30分はかかります。もっともギターのボディや指板をスプレーして磨いたりもしますが。 3台張り換えていたらいい時間になりましたので、拓郎のニューアルバム 「午後の天気」 の中のお気に入り、 「危険な関係」 を耳コピしようと思い店にいることにしました。どうせ残るなら、と小さな看板ですが CLOSED を OPEN  にひっくり返しました。 そうして僕は CD を大音量でかけながら一心不乱にギターをかき鳴らしていたのです。

 何か気配を感じ頭を上げると、Hちゃんが立っているではありませんか。 Hちゃんは長野に出張の都度、わが拓郎ageに寄ってくれるのですが、たいていは金曜日と相場が決まっているのです。 「日曜日にどうしたの?」 と訊くとトラブルがあったとのこと。続いて 「開いててよかったよ、マスター」 と歓喜の声。 僕も嬉しいのであります。 

 こうして日曜日の奇跡、再びです。しかし例によって 「本日、1名様、ご来店~!」 です。 僕もしたたか飲んでしまいましたので今夜もまた車中泊。 ただ今日は、GreeenStamp さごれお嬢よろしくママ弁持参です(笑)。 夜食の心配はないのであります。