マスターの独り言(25) 宝くじ

 宝くじを滅多に買うことがない僕が10万円を当てました!

 15年程前のことです。サラリーマンをしていた頃の話しです。新年が明けて祝賀会のあと、いつものメンバーで卓を囲みました。そうですマージャンです。その雀荘は新年には毎年恒例のように、1卓に1枚、宝くじを配っていました。どうせ当たりっこないからと、その1枚を僕が貰い受けました。僕にしたって、引き取り手がないからたまたまサイフに仕舞い込んだだけのことで、その後、宝くじのことなどすっかり忘れていました。

 それから10日程して今度は違うメンバーで卓を囲みました。雀荘のオヤジが 「小林さん、宝くじ、当たったかい?」 と冗談まじりに訊いてきました。 「あぁ、そういえば前に来たとき、貰ったっけね。忘れてた」 「昨日が当選発表さ」 「じゃあ今日の新聞に載っているね。新聞あるかい」 と、これがなんと10万円の当たりだったんです。そのとき僕が何を思ったか? あのときのメンバーじゃなくて、ああ、良かった、です。僕もつくづくセコイ男ですね。

 その後、何度か宝くじを買いましたが2度と当たることはありません。