マスターの独り言(40)光陰矢の如

 光陰、矢の如し・・・。 年月の流れは早いものですね、つくづくそう思います。 拓郎が 『青春の詩』 でこう歌っています。 大人があと30年生きるなら僕たちはあと50年生きるだろう、と。 かつて50年生きると思っていた僕も今や、「あと30年」の部類になりました。いやいや、あと30年も生きられないでしょう。 自分の人生はいったい何だったのか、そんなことがとても気になる年齢になりました。  『午前中に・・・』 の中の 「早送りのビデオ」では、僕の人生は早送りのビデオみたい、次へ次へと急いで続くだけだった、と拓郎は歌います。人それぞれに人生の感慨・・・。

 僕が小学校の6年の頃、少年マガジンに連載されていた 『さいごの番長』 という小説が単行本になったとき、巻頭に作者の言葉がありました。 「どんなに平凡な人生でももっとも独創的な芸術よりはるかに独創的だ。なぜならその道を歩くことができるのは、たった一人しかいないからだ」 というものです。もう40年以上も昔のことですが、今になってしばしば思い出されるのです。やはり一人一人の人生の感慨ですね。(ところでこの言葉、小学生に理解できるのですかねぇ、作者の気負いでしょうねぇ)。